農業の始まり


最後の氷河期が終わったのは、今からおよそ、一万年前だと考えられている。間氷期となって、温暖で穏やかな地球となってきたのである。それまで、アジア大陸と東南アジアやインドネシア、オーストラリア、などが陸続きであったかもしれない。ベトナムのハロン湾に浮かぶ1600もの島々もこの頃まで、陸上の山頂であったが、その後の海面上昇によって、島々になったと書かれている。サンゴ礁に覆われた大地が、陸上に現れたり、海底に沈んだりしたのである。人や動物の移動にも深いかかわりがあったと考えられる。この、ハロン湾の島々は、1994年に、世界自然遺産に登録されている。
大陸の2000m級の氷河が溶け続け、雨もふりやすくなり、大地のあちこちに、大森林や大草原があらわれ、それが、2000年から3000年も続いた。その間、人の捕食する動物の種類も採食する植物の種類も量も増えたが、人口はそれにも増して増え続けた。人口の増大は、食と住の不足となり、人類移動の原動力であったが、隣の山河でも事情はおなじとなった。そこで、その解決策となったのが、農業の始まりであった。
 農業も牧畜も、狩猟採集の延長にあったが、狩猟採集が自然が育てたものを取集めて食べるのに対して、農業も牧畜も、人が手を加えて育て、必要な分だけ消費する、と言うものである。これにより、人の暮らしは一段と向上した。
 農業がどこで始まり、どのように広まったのかは、まだはっきりしていない。しかし、遺跡の調査などから、およそ、8000年から7000年前ごろと言うのが定説である。
人は、ほぼ同じ頃に、別々の場所で、別々のものを主作物として育て、その料理法や、保存加工法も、違った発展を遂げた。
 トルコの南東から、シリア、イラクの北西にかけて、肥沃な三日月型、と言う地域がある。ここが、小麦の発祥地だと考えられている。大河の氾濫原、インドから、インドシナ半島に至る熱帯のどかで、粘り気の少ない大型のインデカ米が、揚子江の氾濫原で、ジャポニカ米が栽培され始めたのは、7000年前頃だと言われている。東南アジアの熱帯雨林や、熱帯の島々では、さつまいもや、ヤム芋、里芋、水芋等が栽培されている。
中央アメリカから、南アメリカに至るマヤ文明と言われる地方では、とうもろこし、と、かぼちゃが、インカ文明と言われる地方では、じゃがいも、とうもろこし、トマト、などによって、人の暮らしが支えられていたと言われている。
 間氷期になって暖かくなったとは言え、寒い地方や雨があまり降らない地方では、短い草しか育たない地方もあった。そんな所では、トナカイや牛馬、ラクダや羊、ヤギなどを、集団でコントロールする技術が発達した。こうして、その地域独特の文化も発達する事になった。
 作物の原産地がどこで、どのように広がったかは、人の移動と一致する。そのため、それを探し求める研究者も多い。






ご連絡はこちらへ

Sending

©2019 鬼のつぶやき https://kawamura.from.tv

Log in with your credentials

Forgot your details?