エベレスト

標高二千七百メートル
エベレストが展望できるという
少し開けた丘の上にバスは止まった

丘の外れに大きな岩があり
その下から
雲がわき上がる

一人の 偉丈夫が
直立不動の姿勢で
雲に向かって歌った

海ゆかば
みずくかばね
山行かば
くさむすかばね
おおきみの
へにここそ死なめ
かえり見はせじ

数年後
校長となる事を
予約され
えり抜かれた
集団だ

エベレストは雲の中
見る事はできなかった

バスは 文部省が選りすぐった
二十九人と
場違いの 鬼一匹を乗せ
カトマンズへ向かった


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