文字の発明



暴君は強力な軍隊を率いて近隣の小国や部族社会を襲撃し、殺戮や掠奪をくりかえしながら支配を広め、あちこちに役所を置いて住民を監視し、定期的に若い男女の奴隷や貢物を持って来させ、謁見した。どこから、何をいくら持ってきたか、その時、大王からどんな言葉を賜ったか、それらの記憶は、大王が発した命令とともに、人から人に伝えられるうちに、ゆがんで伝えられたり、間違って覚えられたりしたら、大王の名に傷がつく。大王の武勇についても、広く世間にしらしめ、後世にも知らしめたい。こうして文字が必要になった。文字があれば、天変地変についての記録も残せるのである。

 発明された文字は、言葉の発音を記号で表すものと、物事の意味を組み合わせて表すものがあった。記号には、①簡単な線や丸とその変形、②動物や植物などの絵、③神々の複雑な顔、④色々な紐、⑤くさび形の組み合わせ、など、地方により多彩であった。
いづれも、王宮の壁や外壁、墳墓の内外、ピラミッドの階段などに、色彩豊かにえがかれた。
文字が発明された事により、役人には文字を学んだものが任命され、大王の意向が正しく伝えられ、その権威も高くなった。宮殿の倉に入った貢物も正確に記録される事になった。
 文字は、少しずつ変化し、発達しながら、貴族や役人の暮らしぶりや、奴隷のこと、学者たちの頭の中に閃いたことなども記録された。






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