天道と人道


地上に存在する生物のなかで、人が他の生物と根本的に違い、人と言えるのは、火を日常の暮らしの中に取り入れ、それを使いこなす、と言う点にある。人とは、火を使いこなす動物である。そう、言ってもいい。
だが、火のない所で火を手に入れる事は大変むずかしい。特に、雨期になると大変である。それでも、人には火が必用であった。そんな時、人は、近くの家から、火種を貰い受けた。近くに多くの家がある程、火種を切らさずに済んだのである。ここに、人が集落を作った原点がある。火種は、いつ、どの家で消えるか判らない。だから、どの家からでも、どの家も、気軽に貰える様な関係が必用であった。その為、人は、自分の気持ちを相手に伝え、相手の気持ちを理解する為の言葉がいちじるしく発達した。地上や水中のあらゆる物に名前を付け、他との違いを区別し、その動きを識別し、予見する事が出来る様になった。いつでも、誰からでも火種を貰う事が出来る様な対人関係、オオカミが来た!。洪水が来た!。津波が来た!。火事だ!。こんな事を大声でみんなに伝え、災いを未然に防ぐ事は、人の道となった。
火種をだれにでも分けてやる事は、天の道、だから、誰かを差別する事は、天の道に反し、やってはならない事なのである。
山野を駆け巡り、偶然大きな獲物を手に入れたとき、誰にもやらず、独り占めにするのは、人道に反する。嘘つきは、人道に反するのである。こうして、人は原人から 考える人 としての現生人となり、アフリカ中に拡散して行った。アフリカ中央部は豊かな大地であった。まだ、狩猟採集社会の生活が長く続くのである。人が集団生活をする為に必用な事として取り決めた事は1、殺すな!。2、犯すな!。3、盗むな!。4、だますな!。5、謝って来たら許せ!。以上の五つで、文字が発明される遥かな昔であるため、不文律とも天道ともよばれ、違反したら、厳重な罰を受ける事になった。
それに対して人道とは、弱い人、困った人を助ける。相手の不足する所を補ってあげる。自分の言動で誰かを困らせない。等の努力事項であり、美徳とされる。天道と人道とは、表裏一体となって、人としての絆を強め、地上の王者となり、食物連鎖の頂点に立つ事に成功した。言葉の発達と共に、狩猟や採集に必用な道具を発達させ、調理法も発達し、栄養状態も良くなり、大脳が発達する原動力となった。







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