頭の体操 (1)話の始まり


人がある種の動物から進化して、人として
の道を歩き出してから、どれだけの歳月が流れたかは判らないが、餌を探して遠くに出かけ、暗くなってから星を目印にしながら、ねぐらの家に帰り着く膨大な時間が過ぎた。昼の太陽、夜の月と星の動きを、地上の出来事と関連づけて考える知識は、人の社会の進歩にとって重要な役割を果たし続けている。
明日の食べ物を探しに行かなくてもすむ夜、赤道の方へ足を向けて、天を仰ぎ見ると、天上の星は、左から右へ移動する。(南半球では右から左へ)。太陽の出て来る方向を東、沈む方向を西と名付けた。日の出の方角は、北へ、南へと変わって行った。太陽が、一番北に寄った所を通る道を、北回帰線、南の端を通る道を南回帰線と言い、その中間を春分点と言う。この太陽の通る所を黄道と言い、ここに見える星星を線でつないで、12の王宮を考えた。これが星座である。黄道には、12 の星座があり、黄道 12 宮と言う。
星座は、東の空から昇り、西の果てに沈む。1 ダースが 12 昼と夜が12時間の起源と考えられている。日が沈んだとき、東の空に現れた星座が、頭の真上に来た時が、一日の変わり目となった。真夜中までに、3個の星座が西に沈んでいる。これから、 3個の星座が西に沈むとき、日の出となる。(明けムツ)。天は球体であり、星は天球上にはりついて、天球と共に東から西へと回転する。(動かざること大地の毎し)。これを、天動説と言う。真夜中の星座が360 度回転するとすべての星座がもとの位置に戻る。これが遠い昔の一年、円が360 度であるのはこの頃の名残である。このあたりまでの知識を人は、数千年、もしかしたら、数万年して蓄え、受け継いで来た。人は、食料の採集の代わりに栽培を、狩猟の代わりに牧畜を始めた事により、暮らしが豊になって来た。古代エジプトのナイル川流域では、今から、 7000 年程前に農業が始まり、4500 年前頃には、灌漑が始まったと考えられている。

この話を2時間程かけてはなした。婆様は 目をつむったまま黙っていた。今日は、これまでだ。少しは判ったか?と 尋ねると、判ったけれど、覚えられない、と言った。
覚えなくても大丈夫、何回でも話てやる、と答えて帰って来た、夕食の時間が近かった。




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